現行の労働基準法では、労働者が使用者に対し未払い賃金を請求できる権利が消滅する時効を2年としています。
しかしながら、2017年5月に成立した改正民法(2020年4月施行)は、未払い賃金を請求できる期間を1年から5年に延長することとなっております。
これを受けて、厚生労働省は「賃金請求権の消滅時効」を最長5年まで延長する方針で、今年中に労働政策審議会において法改正に向けた議論を開始し、東京オリンピックが開催される2020年の適用を目指しています。
さらに、年次有給休暇が翌年に繰り越せることもこの2年の時効が根拠となっています。「賃金の請求権」と同様に「有給休暇の消滅時効」を延ばすのかも関心事です。
仮に、賃金等請求権の消滅時効が5年に延長された場合、労働基準監督署から賃金未払いを理由に是正勧告を受けた場合の遡及が最大5年に及ぶこととなり、経営への影響は甚大なものとなります。
常日頃から残業時間の把握や賃金支払いには細心の注意を払い労務リスクの低減に努めるよう心掛けることが大切です。

