気になるワーク・ルール教室 #4

「固定残業代」編

固定残業代40時間分は可能?

Q、固定残業制度で、あらかじめ設定する時間はどの程度が妥当なの?
例えば、40時間分を設定することに問題はないのでしょうか?

A, 固定残業代を40時間分に設定することは可能です。時間外労働は労使協定を結び、労働基準監督署に届け出ることで、月45時間・年360時間まで(原則)認められていますので、固定残業代を40時間分設定するのにも問題がありません。

固定残業代とは?

※実際の残業時間に関わらず、一定時間分の時間外労働、休日労働、深夜労働に対して毎月定額の残業代を支払う制度です。
※例えば、固定残業代を20時間と設定していた場合、あらかじめ20時間分の時間外手当が支払われていることから、20時間までは時間外手当が出ませんが、20時間を超えた部分については追加で時間外手当を支払う必要があります。
※仮に、30時間働いたら10時間分は時間外手当を追加で支払わなくてはなりません。

固定残業代40時間分に設定する場合の注意点!

1, 就業規則等への明示

固定残業を導入するためには、就業規則や雇用契約書に次のことを明記する必要があります。

  1. 固定残業代が残業手当の定額払いであること(それ以外の賃金との区別)
  2.  固定残業代に何時間分の残業代が含まれているか明らかにすること
  3.  固定残業分の時間外労働を超える場合は時間外手当を支払うこと

2, 時間外労働時間の把握

固定残業制を導入しても、超過分の時間外労働に対しては時間外手当を支払わなければならないため、時間外労働の時間数は把握することが必要です。
また、給与明細の固定残業代はその他の賃金とは区別して記載するほか、時間外労働の時間も表示することがよいでしょう。支払われた給与が正当なものだという担保になります。

3, 固定残業代のメリットとデメリットの検討

固定残代制が本当に企業にとってメリットがあるのかよく検討するべきです。

  1. 固定残業代を導入するメリット
    残業が40時間までなら時間外手当の計算がいらなくなるので給与計算が楽になります。労働者側からすると時間外労働をしない方が得であるため、効率的に業務を進めようとする意欲が湧き、時間外手当目的で残業をする社員が減り、ワークライフバランスが向上し、優秀な人材も集まりやすくなると考えられ、長期的に見れば企業側にもメリットがあります。
  2.  固定残業代を導入するデメリット
    時間外労働がない場合でも、40時間分の時間外手当は必ず支払わなければなりません。
    また、求人の際に固定残業代40時間分と書かれていると、「残業が40時間はあるんだなぁ~」と思われてしまう可能性があります。

以上

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA