見せかけの”働き方改革“でいいのか!

今年4月から「働き方改革」が本格的にスタートしたが、水面下では、「働き方改革」のしわ寄せが、中小・零細の下請け企業に押し付けられているという報道がある。

大手・親企業で「働き方改革」により、自社の社員の長時間労働の是正や賃金の引き上げを行っている裏で、下請け企業とその社員がその分苦しめられているというのである。

元請け企業が、労働時間を短縮して工期設定を短縮し、同時に効率化を図ることはごく普通といえるが、機械等を納入する下請け企業

の実情を顧みず発注を行えば、人員増などの対応ができずに社員の負担が増大することになる。

元請け企業の社員の負担軽減が、単に下請け企業に移動しただけなら、これを果たして「働き方改革」といえるのか。

全体としては、差し引きゼロに止まり、とても「働き方改革」と呼べるものではない。

 

また、厚労省の若手職員チームが、8月26日に「人員不足」や「環境劣悪」の改善を求める『緊急提言―旗振り役こそ働き方改革を!』を厚労相に手渡すという報道があった。

本当の「働き方改革」を実現するためには、年率2%程度の経済成長が求められる。

20年以上もデフレ状態にある我が国経済は、世界歴史上、唯一日本だけといわれ、結果的に、これまでの経済政策は十分に機能していない。

経済が成長しないなかでの「働き方改革」で労働条件を引き上げることには困難があるのが実情である。

それが、見せかけの“働き方改革”であれば、東京オリンピック・パラリンピック後が心配である。

以上

 

労働新聞メルマガ(2019,6,6)より一部抜粋

2019,8,30

工藤 寛 社会保険労務士事務所

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