ー今年の4月から実施された「育児時短就業給付金」がテーマー
パート社員の場合、育休後に「育児短時間勤務の給付金」を受けられるの?
| 相談者の勤務状況は、令和6年4月以前はシフト制のパート社員として月11日以上勤務(時給は1200円)、令和6年5月1日から8月10日まで産前産後休業を取得(無給)、8月11日から令和7年6月30日まで育児休業を取得(無給)、7月1日から職場復帰。休業前よりもシフトを減らしたい。 |
Q:育児休業から復帰のシフト制のパート社員から、職場復帰後は子育て等ペースがつかめるまで勤務時間やシフトを減らしたいと考えているが、時短勤務をすると国から育児時短就業給付金が出ると聞いたのですが、シフトは1ヶ月毎に決められ1日や1週間で労働時間が決まっていませんがも対象になるのでしょうか? また、7月1日から時給が1200円から1400円に上がります。
A:パート社員も「育児時短就業給付金」の対象となります。
労働時間が決まっていないシフト制のパート社員も「育児時短就業給付金」の対象で、労働時間の実績が短くなっていれば時短勤務をしたと認められます。
また、時給が上がった場合でも、支給対象月の賃金が一定の基準より下がっていれば「育児時短就業給付金」を受け取れます。
今回のケースの場合、まず1週間の労働時間が25時間を下回る週があることが各月の支給要件よりも労働時間が短くなった場合、支給率が10%となります。
「育児時短就業給付金」の受給資格要件は?
①2歳未満の子を養育するために、1週間当たりの所定労働時間を短縮して就業する被保険者(雇用保険の)であること。
②育児休業給付の対象となる育児休業から引き続き、同一の子について育児時短就業を開始したこと、または育児時短就業開始日前2年間に、賃金支払い基礎日数が11日以上ある完全月が12ヶ月あること。(ない場合は賃金の支払いの基礎となった時間数が80時間以上あること)
ポイント1,シフト制の場合、何を基準に時短勤務となったと判断するのか
シフトを減らした結果、1週間当たりの平均労働時間が短縮されていれば「育児時短就業給付金」の対象です。平均労働時間を算出する期間は、休業開始前直近の6ヶ月間が対象(支払基礎日数が11日以上の月)
| R5年11月 | R 5年12月 | R6年1月 | R6年2月 | R6年3月 | R6年4月 | 合計 | |
| 実働時間 | 115時間 | 100時間 | 120時間 | 100時間 | 110時間 | 105時間 | 650時間 |
| 賃金額(円) | 138,000 | 120,000 | 144,000 | 120,000 | 132,000 | 126,000 | 780,000 |
| 歴日数 | 30日 | 31日 | 31日 | 29日 | 31日 | 30日 | 182日 |
今回のケースでは、本来の1週間の平均労働時間は25時間です。(650÷(182日)÷7)=25時間)
職場復帰後、1週間の労働時間が25時間より短くなっていれば、労働時間が短縮されたとみなされます。
※1週間の平均労働時間については、総歴日数を7で割って週数を出し、その週数で総労働時間を割ります。
ポイント2,時給が上がった場合、賃金月額が休業開始時賃金月額から10%以上下がっているか?
育児時短就業給付金は、時短によって賃金が下がった場合に賃金の減少を補うためのものです。
具体的には本来の賃金月額(休業開始時賃金月額)から10%以上賃金が下がっていた場合、支給率が最大の10%となり、支給対象月(減少後)の賃金の10%が支給されます。
なお、本来の賃金月額(休業開始時賃金月額)の10%が支給されるわけではありません。
【計算の方法】
基準となる賃金の算出は、対象期間の総賃金額(上記表から)は、78万円(時給1200円×650時間)です。この時の基準となる賃金(休業開始時賃金月額)は、78万円÷180×30=13万円となります。したがって、13万円×90%=11万7000円を下回っていれば10%減少で支給対象となります。
昇給後の時給が1400円なので、これを前提に労働時間が何時間であれば、支給率が10%となるか?
1400円×α時間<11万7000円 ⇒ α時間<83,571≒83時間34分
したがって、1ヶ月の労働時間が83時間34分を下回った場合に支給率が10%となります。


